【フェイク時代】心理の癖・罠を掻い潜り、正しい決断を下すために!本の知識!
正しい判断を下せていますか?
フェイク情報が飛び交う時代になりました。
人を騙す・操る方法が
簡単に知れる時代になりました。
防ぐ術を持っていますか?
だから、アナタはたまに判断を間違える。
カモられる。
術を身につけましょう。
本『全員“カモ”』が先生になってくれますよ。
どういう手口があるのか、
種明かしをしてくれます。
どういうことに気をつけておけば
カモにならないのか、教えてくれます。
正しい判断を下すための行動です。
本書の知識を切り抜き、紹介します。
- 時間を反転させれば、「でたらめの非対称性の原則」の罠から逃れられる!
- 「〇人中〇人」の確立表記には注意!人間が持つ心理的な癖で騙される!
- 「適切な調査を実施しました」=「私たちはこれだけ調査すれば十分だと思っています」!
- 予測と一致した結果が出た時の即断即決は危険!
- (おまけ) 頭から決めてかかっている人には「どうすればアナタの考えは変わりますか?」の質問を!
時間を反転させれば、「でたらめの非対称性の原則」の罠から逃れられる!
「でたらめの非対称性の原則」という、
インターネットのある性質を表した言葉が
あります。
でたらめな情報を正す・否定する労力に比べて、
でたらめな情報を生み出す労力は
圧倒的に少ない、非対称だ、と謳った言葉です。
アナタも経験があるのではないでしょうか?
「えっそうなの!?」と思える情報を耳にした。
しばらくして、その情報を否定する情報が
見つかる。
でも、”なんとなく”まだ信じたまま。
否定する情報を追加で2,3聞いてやっと、
「あれ?あの情報、嘘っぱちなのかな?」と
思いだす…
なぜ最初に聞いた情報を重要視するのか。
有名な学者からの情報だったから?
尊敬している人からの情報だったから?
いいえ、”最初に”耳にした情報だったからです。
残念なことに、研究の分野にも
この法則が見られます。
すでにある査読を経た研究論文に対して、
「これ、違わない?」と反論をするには、
10倍の証拠が求められるのです。
こんな心理的な罠に
引っかからないための対策法!
頭の中で時間を反転させましょう。
最初に聞いた情報を、
「後に聞いたとしてもその情報を信じるか」
自分に説いてみるのです。
「〇人中〇人」の確立表記には注意!人間が持つ心理的な癖で騙される!
確率への印象は実は
結構簡単に変えられるんですよ?
A:1万人中1,286名が亡くなる病気です。
B:100人中12.86人が亡くなる病気です。
Aの方がより怖い病気に感じますよね。
でも、残念。確率は同じです。
1,286÷10,000=0.1286
12.86÷100=0.1286
「この確立表示の罠には多くの人が引っかかる」
と、研究で証明されています。
人間が持つ心理的な癖なのです。
「適切な調査を実施しました」=「私たちはこれだけ調査すれば十分だと思っています」!
適切な調査を実施しました
言われて「ならしょうがないか」と
相手の主張に納得してしまっていませんか?
「適切」とは、誰の物差しで
測った「適切」でしょう?
そう、相手の物差しです。
この言葉は、「私たちとしては
これだけ調査すれば十分だと思っています」
という意味に等しいのです。
「こんな馬鹿げた主張をよくも
堂々と言えたもんだ」と思いませんか?
じゃあ、どんな調査をしたか具体的に教えてくれる?
適切かどうか”私が”判断するから。
こう言い返せるようになりたいですね。
予測と一致した結果が出た時の即断即決は危険!
数学の問題を解く。
一生懸命 計算をして出した数字が
選択肢の中にある。
「私の計算過程は完璧だったんだ!
この選択肢で間違いない!」
と、ろくに見直しもせずに
選択を確定させ、結果間違える…
こんな経験、ありませんか?
人は、自分の研究結果(苦労の末、導き出した答え)が予測に反する場合、二重三重にチェックをします。
しかし、予測と一致する場合、それほど注意を払いません。
こんな特徴を持っています。
そして、一般人の我々は愚か、
学者であっても罠に掛かるのです。
実例を紹介しましょう。
ベストセラーにまで登り詰めたミス:
経済学者のカーメン・ラインハートとケネス・ロゴフは、エクセルのシート入力を誤った。列の一番下まで数式を埋めることをうっかり忘れた。だが、気づかなかった、気づけなかった。計算結果が自分達の予測通りだったからだ。
そして、ロゴフが影響力を持つ学者であったこと、計算結果が当時行っていた国の政策の正当性を後押しする結果であったこと、これらが寄与し、計算結果をまとめた本はベストセラー化、当時の政策立案者の必読書になってしまった…
予測と一致した結果が出た時の
即断即決は危険ですよ。
(おまけ) 頭から決めてかかっている人には「どうすればアナタの考えは変わりますか?」の質問を!
相手が「自分の主張は正しい!」と
頭から決めてかかっている…
こんなときの打開策。
「どうすればアナタの考えは
変わりますか?」と聞いてみるのです。
「こんなデータがあれば変わるけどな」
と返され、
「それならありますよ!こうこうこうで…」
と、建設的な議論が始まる。
頭から決めてかかっている人へ
普通に語りかけても聞く耳を
持ってくれませんよ?
まとめ
以上、
- 時間を反転させれば、「でたらめの非対称性の原則」の罠から逃れられる!
- 「〇人中〇人」の確立表記には注意!人間が持つ心理的な癖で騙される!
- 「適切な調査を実施しました」=「私たちはこれだけ調査すれば十分だと思っています」!
- 予測と一致した結果が出た時の即断即決は危険!
- (おまけ) 頭から決めてかかっている人には「どうすればアナタの考えは変わりますか?」の質問を!
を紹介しました。
本書で紹介されている内容の中で、特に強く
「これはカラクリを知らないと引っかかるな」
と感じたものを紹介してみました。
いかがだったでしょうか?
「これは引っかかるな!」と楽しく(?)
読んでいただけていましたら幸いです。
他にも本書では多くのカラクリが
紹介されています。
興味を持たれた方は、
ぜひ手に取って読んでみてください。
分厚い本ですが、
意外とスラスラ読める本でしたよ。
「こんな罠があります!」→「へぇ〜」の
連続なので、スラスラ読めた印象です。
オススメの本です!
それでは、また!
出典
ダニエル・シモンズ, クリストファー・チャブリス . 全員“カモ” 「ズルい人」がはびこるこの世界で、まっとうな思考を身につける方法 . 東洋経済新報社 , 2024